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差別・分断の世相を切る

ベートーベン第九交響曲の合唱はシラーの詩が謳われています。
19Cのヨーロッパも社会の変化が激しく、階級間や民衆間で摩擦が絶えない激動の時代でした。
詩の内容は一言でいえば「人類皆兄弟を目指せ」です。トランプさんの反対ですね。
人類は20万年ぐらい前、アフリカ中東部で生まれたアダムとイブの二人から始まり世界に拡がりました。
宇宙飛行士はISから眺めた地球を「サハラ砂漠の砂嵐で巻き上げられたオレンジ色の雲が気流でフィリピン上空まで達し、雨により地上に降りてゆく。その時分かった地球に住む人は皆同じ船で旅をしているのだと」
ウラジミール・ヨバノーリョー
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「人類皆兄弟」とは 白人も黒人、男も女も、富者も貧者も、賢者も愚者も、善人も悪人も、罪人も警察も、若者も老人も、健康な人も病人も、・・・ 皆人間という意味で平等に差別なく地上に生きる権利があると、私は理解します。
どんな組織の中にも自分と肌が合わない人もいます、でもそれが普通であり自然なことです。
兄弟でも仲の悪い例は多々ありますから。
でも地球という母から生まれた生命にはそこに生きる権利が生まれながらにして付与されています。
自分ばかりにあるのではありません。
まず違いが普通だと思い、排除しないで許容してこそ平和が保たれます。ある宗教では「許し」といっているかな。
許容しないと争いに進むだけで出口がありません。その次は悲劇が待っています。
 
言うは易しという反論が聞こえてきそうですが、これが意識の底にあれば少なくとも、森さんみたいな女性蔑視発言は無いはずです。
世の中の人は人を分別グループわけしてレッテルをはり区別、差別するのに忙しいです。
学歴のあるなし、家柄のあるなし、お金のあるなし、外見の良しあし、いろいろなグループにあてはめそのメガネを通してその人を見てしまいがちです。その区分も偏見に満ちていますし、いちいち区分して間違いを犯す危険の方が高い。
一度リセットし、すべての人を同じ同胞として対等の位置に立つことこそ、この世で一番大切なではないかと思います。
 
こんな考え方が「コスモポリタン」かもしれません、「ナショナリスト」の反対語ですから戦前でしたら憲兵にマークされるでしょう。
最近のマスコミでは日本は素晴らしい国というのが目につきます、そのことも心配です。
そんな発想から差別→分断→戦争に進みます。
自分の価値観と違う人を自分と同じ生命として同じ土俵に立つこと、このことが一番大切なことだと思います。

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コメント: 1
  • #1

    蟒蛇 (土曜日, 06 3月 2021 17:22)

    ウーン、少し刺激されます。 ❝ 一度リセットし、すべての人を同じ同胞として対等の位置に立つこと・・・、自分の価値観と違う人を自分と同じ生命として同じ土俵に立つこと・・・❞、の思想・態度を以って人々が日々暮して行けたらどんなに素晴らしいことか! しかし確かに、❝ 現実の世の中の人は人を分別グループわけしてレッテルをはり区別、差別するのに忙しいです・・❞。 区別・差別は現実として格差社会を昂進してます。自然災害が想定外とは言え災害に被る人と被らない人、コロナ禍の影響で貧困ならざるを得ない人と富のチャンスを得る人、生れ育ちに恵まれ具合の人、民族闘争絶えない国民達、・・等々。
    蟒蛇は、人が不幸に陥らないことが幸せなのだと思っている。そうなるための知恵も装備することも必要でしょう。基盤となる必要なことは、教育、経済、情報だと思う。

    進化、発展はダイバーシティから生ずるとも言われます。白人も黒人、男も女も、富者も貧者も、賢者も愚者も、善人も悪人も、罪人も警察も、若者も老人も、健康な人も病人も、・・・一体となった中から発展も幸せも生まれているのです。 
    2021/3/6