最初の写真は「綱坂」。慶応義塾大学の西門に面した長い坂である。
登り口のハンガリー大使館から坂上までの左側は土塀に囲まれた綱町三井倶楽部で、中には入れないが鹿鳴館設計で有名なコンドルによる洋館と和、洋庭園がある。
この坂は平安中期、坂田金時など源頼光四天王の一人に数えられる武将渡辺綱の生地が上記クラブ内であった由来による。余談だが渡辺姓の祖との事だ。
右側はイタリア大使館で、両サイドに緑が多く静かで雰囲気の良い坂道である。
登り詰めて左折するとオーストラリア大使館である(写真上段右)。さらに財務省の会議場も続き道は二の橋(古川)に向かって下がっていく。この坂を「日向坂」といい嘗て日向守の屋敷があった(写真2段目左)。
二の橋を直進すると左側に韓国大使館がある長い「仙台坂」だが、ここへは向かわず川を右折し「長坂」方面に進む。麻布十番に出たのでここを拠点に高台を往復することにした。
要するに綱町一帯は高台の超一等地で学校、お寺、官公庁が集積しており個人宅はほぼ無い。
庶民は古川(渋谷川)沿いの低地に住み、麻布十番がその典型だが、それはさらに元麻布の高台に向かって又坂を上って高級住宅地へと変貌していく。
写真2段目右は麻布十番から元麻布へ上がる「暗闇坂」、昔は鬱蒼としていたらしい。
この坂の左側がオーストリア大使館(写真3段目左)。その上部から元麻布ヒルズの異様な建物が望める(写真3段目右)。
坂上を右折しすぐ右に曲がると又急な坂道を下る。「狸坂」と言って白い教会(写真4段目左)
があり、下りきったところに説明柱があった。
大通りに出て見上げると真向かいに「鳥居坂」があり、いたるところ坂だらけで、実際にこんなところに住んでみると結構大変なのかなあ と思ったりもした。
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